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静岡 延命酢

 

今や静岡市ではスーパーでも見かける『延命酢』。

静岡市葵区東鷹匠町に昭和8年に創業した近藤酢店により、昔ながらの手造り製法で作られてきました。

マルヤス印のお酢は、仕込みをした『もろみ』に酢酸菌を加え、人間が呼吸するかのように静かに『酢酸発酵』を行う昔ながらの製法。まろやかでうまみのあるお酢が静岡市民に愛されて来ました。


 

 

大手メーカーのお酢が半値以下の値段で販売するお酢業界の中で、売れ続けているのには訳があります。静岡ならではの「みかん」を活かしたお酢なのです。

いいお酢が出来るためには、コクと甘味のある果実が必要になります。静岡にはみかん、それも一般のみかんとは別格の青島みかんがあります。みかんは柿よりも長い期間収穫することができ、ぶどうよりも防腐剤の被害がなく、糖度が高い果物。ここに着目すると、ぶどう酢や柿酢、りんご酢のような他の果実酢よりも安全で安価にできたのではないのかと思います。

全国にある合成甘味料や防腐剤を使わない果実酢の中で最も安価に、大手の合成甘味料や防腐剤を使ったお酢の3倍くらいの価格で入手可能なこのオレンジビネガー『延命酢』。今では、庶民の手の届く食材店やスーパーで出回っています。

ホームページには
「お客様からのご注文に対して、お酢の醸造が追いついていないのが現状です。
弊社は、小さな蔵にて昔ながらの手造りで、お客様に喜んでいただけるお酢をご提供出来るよう努力して製造いたしておりますゆえ、生産数量が少なく、出来上がる製品の数が限られております。
その為、今現在『延命酢』が地元静岡でもご購入できない状況が続いており、『延命酢』をご愛顧のお客様には、ご不便・ご迷惑をお掛けいたしておりますことを心よりお詫びいたします。」

と断り書きを載せるほど、評判のお酢になりました。

それでもこれまでの3倍の値。購入に躊躇する方はおられると思います。PARICAも業務用としてはどうしようかと始めは迷いもありました。そこで、お酢を使う場面を考え、使い分けをするようにしました。

お酢には表情があるように思います。
・ツンとした酸味で無色の穀物酢
・ツンとした酸味とコク、香ばしい風味で有色の米酢
・まろやかな酸味とコク、フルーティーで有色の果実酢
・ツンとした酸味とコク、香ばしい風味の黒酢
・まろやかな酸味とコク、フルーティーな黒酢(バルサミコ酢)

この中で延命酢は3番目の「まろやかな酸味とコク、フルーティーな有色酢」にあたると思います。グリーンサラダやマリネにぴったりのお酢です。下ごしらえで使ったり、隠し味に使ったり、炒めたりするのは延命酢でなくてもいいと考えました。

延命酢のおかげで洋食も地元の味にすることができたのではないかと今では感謝する日々です。まだこの名前に馴染みのない方々にお勧めしたいと思います。

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